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海外不動産投資コンサルティング

MARKET UPDATE

Nomura Fudosan decided to join a new hotel and service apartment in Bangkok.
野村不動産がタイでサービスアパートメント事業に参画を決定

タイ

2018.02.08

野村不動産がタイでサービスアパートメント事業に参画

野村不動産は、2017年12月14日のニュースリリースで、現地デベロッパーのOrigin Property社と共同でサービスアパートメント事業へ参画することを発表しました。野村不動産とOrigin Property社とは2017年8月に分譲住宅事業(KNIGHTSBRIDGEシリーズ3棟)でパートナーシップを締結しています。野村不動産にとって今回が国内外を含め初のサービスアパートメント事業進出になります。

プロジェクトはバンコク市内の中でも駐在員などをはじめとする外国人が多く住んでいる事で知られるトンローエリアに建設予定で、高架鉄道(BTS)トンロー駅から徒歩10分の好立地です。日本人はもちろん、欧米人にも人気のトンローエリアで、長期滞在者のニーズを取り込みたい考えです。

IHGグループの「Staybridge Suites」ブランドを採用

日本にも進出し有名になっているアスコットやオークウッドなど、ホテルと同様に世界的に知られているサービスアパートメントのブランドはいくつかありますが、今回野村不動産が参画するプロジェクトでは、インターコンチネンタル・ホテルグループ(以下IHG)のブランド「Staybridge Suites」の採用が決定されています。

IHGは9000万人以上の会員プログラムを持ち、既に世界100カ国以上で77万室超のホテルとサービスアパートメントを運営する世界最大級のホテルグループです。IHGのサービスアパートメントのブランドである「Staybridge Suites」は、欧米の主要都市を中心に250軒以上が既に展開されています。本プロジェクトで東南アジアに初進出をするという事で、バンコクポストでも“Staybridge Suites to debut in Thailand”というタイトルで取り上げられ話題になっています。

JR九州がタイでサービスアパートメント事業を開始

JR九州も、12月にタイのサービスアパートメント事業進出のニュースリリースを発表しました。バンコクの主要エリアのひとつである、スクンビット・アソークエリアで、海外における初の不動産事業として、サービスアパートメント「Somerset Lake Point Bangkok」を取得したという事です。

同社は今年の5月からバンコクに駐在員事務所を開設し現地調査等を進め、9月には現地法人を設立する方針を発表していました。そして、当初の予定通り年内に物件所有・運営会社としてJR Kyushu Business Development(Thailand)Co., Ltd.を設立し、不動産の取得を完了させました。

エリアはバンコクの中心地、アソークエリア

Somerset Lake Point BangkokはタワーAとタワーBに分かれており、客室数は429室です。共有部には屋外プール、フィットネスセンター、レストランなどがあり、長期滞在をする上で利便性が高い施設がそろっています。立地はバンコクスカイトレイン(BTS:高架鉄道)のアソーク駅から徒歩約10分に位置します。アソーク駅はBTS(バンコクスカイトレイン)と地下鉄の乗り入れが行われ、バンコクの商業とビジネスの中心です。様々なレストラン、商業施設、娯楽など、日本人を含めた観光客に人気のエリアでもあります。

JR九州は中期経営計画でも九州以外のエリアの事業に挑戦することを掲げており、今回の物件取得を皮切りに、今後東南アジアでの事業を拡大していく意向です。

バンコクでは外国企業の増加にともない、サービスアパートメントの需要が増しています。今後も日系企業を中心に外国企業の進出が見込まれるため、マーケットはさらに拡大すると言われています。一方で既にバンコク中心部には複数のサービスアパートメントがあり、通常のホテルもリーズナブルな価格で宿泊できるため、出張などの目的で長期滞在をする外国人には様々な選択肢があります。野村不動産、JR九州がそれぞれどのような付加価値サービスアパートメントを運営していくのか注目されています。

記事提供:三宅美子(Yoshiko Miyake)