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2018.02.01
大和ハウスが子会社を通じてジョージア州とサウスカロライナ州に進出
大和ハウスは2017年12月27日のニュースリリースで、米国における戸建住宅販売エリアの拡大を発表しました。同社は2017年2月に米国の住宅会社であるStanley-Martin Communities, LLCを買収して子会社化しましたが、今回はその会社を通じて事業を拡大するという事です。
Stanley-Martin Communities, LLC(大和ハウスの子会社)が、米国で戸建住宅事業を行うFD Communities, LLCと事業譲渡契約を締結し、ジョージア州アトランタおよび、サウスカロライナ州チャールストンにおける住宅事業を、2018年1月下旬に譲り受ける予定です。
今後の成長が見込まれるジョージア州とサウスカロライナ州
大和ハウスの新たな戸建住宅の販売市場として選ばれたジョージア州とサウスカロライナ州は、人口も雇用も毎年安定的に増加しており、中間層の世帯所得水準も高く、今後の成長が見込める住宅市場の一つとして魅力的な進出エリアです。
ジョージア州はアメリカ南部に位置し、都市圏人口は580万人を誇ります。コカ・コーラやデルタ航空、CNNが本社を構える南部の主要都市です。サウスカロライナ州チャールストン・ノースチャールストン・サマービル都市圏の人口は約60万人で、美しく歴史が息づく街として知られ、近年急速に住宅市場が成長しています。
アメリカでの事業拡大を続ける大和ハウス
大和ハウスは2014年にアメリカのテキサス州フォートワースの賃貸住宅事業に参画したのち、イリノイ州シカゴ、マサチューセッツ州ボストン、ワシントン州シアトルと米国での事業エリアを拡大してきました。2017年に子会社化したStanley-Martin Communities, LLC社はアメリカ東部地域であるにバージニア州、メリーランド州、ノースカロライナ州で戸建住宅を行っています。さらに今回FD Communities, LLCとの事業提携により、ジョージア州とサウスカロライナ州をカバーした事で、大和ハウスの事業エリアは一層拡大しました。
大和ハウスは海外展開を成長戦略の基軸としており、米国はその中心に位置付けられています。戸建て住宅を増やし、アメリカでの2018年度の売上を1000億円に引き上げるとしています。
豪州での企業買収も発表
大和ハウスは「海外展開の加速」の柱として、アメリカの他にオーストラリアも安定的な成長が見込める重点エリアにしています。2017年の11月28日のニュースリリースでは、オーストラリアの住宅会社Rawson Group Pty Ltd(ニューサウスウェールズ州)を買収すると発表しました。
Rawson Group Pty Ltdは、豪州ニューサウスウェールズ州シドニーを中心とするエリアで戸建住宅の開発・建設を約40年にわたり手掛けている非上場企業です。米国でStanley-Martin Communities, LLCを子会社化した目的と同様に、Rawson Group Pty Ltdを通して現地の需要等を把握しながら、事業拡大を進めたい考えです。
日本の将来の環境変化を見据え、「海外展開の加速」を基本方針に掲げている大和ハウスは海外事業全体の売上高2,500億円に引き上げる方針を掲げており、今後の事業拡大が注目されています。
記事提供:三宅美子(Yoshiko Miyake)