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2015.10.14
2015年10月1日のThe Business Times Singaporeによると、アメリカ政府がキューバ現地の米国企業の活動に対する規制を緩和したことを受け、マリオットインターナショナル、ヒルトンワールドワイド、カールソンなどのアメリカの大規模ホテルチェーンが、キューバ政府当局と非公式の会談をはじめたとのことです。
半世紀にもおよび敵対していた米国とキューバが2015年7月20日に国交を回復した為、米国側は旅行者向けにすぐにでもキューバ行きのフライト便を運行したいと考えているようです。(現在、米国政府の渡航制限により、アメリカ~キューバ間のフライト便は運行していません。)
現状ですが、アメリカのホテル企業は特別な要件を満たさない限りキューバを含むカリブ諸国での投資が制限されています。一方で、旅行者への規制緩和により、2015年の現時点で既に約10万人の旅行客がキューバを訪れています。2014年以降観光客が増加しており、カリブ諸国の中でキューバは2番目に人気の観光地になりつつあります。
スペインのホテルオペレーション会社であるMelia Hotels Internationalは2018年迄に15,000部屋を新たに供給する予定です。英国のホテルおよび不動産開発会社もキューバでのホテル開発に前向きです。毎年4,000部屋のペースで新規ホテルの供給があったとしても、まだ十分な供給にはならないだろうとされています。
もしスペイン、英国の両国からの合意を得ることができれば、米国のホテルチェーンはキューバ政府とホテルマネジメントのパートナー締結を模索するだろうと政府高官は語っています。しかしながら、現在はアメリカのホテル企業はキューバ政府に対して観光事業に関する言及ができない状態です。
日本人にはあまり馴染みはありませんが、キューバは海が綺麗なこと、物価が安いこと、南米の中でも比較的治安が良いことで知られています。アメリカとの国交回復で今後急激に観光産業が盛り上がるとされているキューバで、世界の大規模ホテルチェーンの動きが注目されています。