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2015.10.02
Tne Business Times Singapore
の9月22日の記事によると、シドニーでは新築住宅の建設ラッシュがはじまり供給が増えたことで、ようやく急上昇していた不動産価格が落ち着きそうです。
※RBA(オーストラリア準備銀行/いわゆる中央銀行)が2011年11月以降10回にわたり実施した政策金利の利下げも要因となり、シドニーの住宅価格は世界的に「異常」と言われるほど過熱している状況でした。
建設ラッシュの例をあげると、例えばシドニー郊外の新興地域であるグリーンスクエア市では、今後4年間に1万戸のマンションが供給される予定です。
今後は人口増加と経済成長が緩やかになるとされている一方で、新たに21万3千戸もの新規住宅の建設が計画されており、ゴールドマンサックス証券は2017年までに供給過剰になると警鐘を鳴らしています。
すでにシドニーの住宅在庫の契約率は9月の時点で73%となり、4月の90%と比較すると大幅にダウンしています。
また、2014年8月以降、不動産ローンを利用する半数以上は投資家でしたが、ローン借入の要件が厳しくなり投資家離れが起こっています。
現在特に消費者マインドが落ち込んでいるオーストラリア経済を考えると、これ以上の住宅供給は更なる需要の落ち込みを招き、困難な結果をもたらすとされています。
シドニーの住宅価格は2013年半ば以降から毎年10%以上の高い上昇率が続いていたため、RBAの総裁も「強く懸念している」とコメントをするほどでしたが、住宅供給が価格上昇率に歯止めをかける結果になりそうです。