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2015.10.01
The Business Times Singapore 9月21日の記事によると、ロンドンのプライムエリア(中心部)の不動産価格およびロンドン市内の新規の不動産価格が下落傾向にあります。英国以外に住んでいる「非居住者」の需要の低下と、不動産購入時における印紙税の上昇が主な理由です。
現在ロンドンでの住宅不動産価格はピークを迎えています。ロンドン市内に住む英国市民の所得を考慮すると、あまりに値上がりしている状態と言えるでしょう。
また、アジア諸国、ロシア、アフリカ諸国、南アメリカ諸国などの海外からの需要も今日のポンドの為替の不安定な動きにより減少しています。
不動産印紙税の引き上げと、2015年4月以降に新たに施行された不動産譲渡税(28%)によって、不動産の取引件数は伸び悩んでいます。
新規住宅(新築案件およびリノベーション案件)は市場に十分に供給されていますが、販売価格が高すぎるために思うように販売件数が伸びない事態となっています。
不動産価格の値上がりに比べると賃貸価格の伸びは穏やかであるため、平均賃貸利回りは低いままです。
8月のレポートによると、ロンドンから離れた都市の不動産の売上げが順調とのことです。ロンドンと比較すると割安感があるためだと考えられます。
ロンドンの不動産市場は今後も値上がりと値下がりを繰り返していくと予想され、今後購入を検討している人々は長期的視点を持つことが重要です。
弊社の管理しているロンドン市内の不動産も、実質の賃貸利回りは中心部で平均3%前後、中心からやや離れたエリアでは平均5%程度ではあるものの、賃貸ニーズが旺盛です。
また、売却をする際にマーケット価格から逸脱していなければきちんと買い手が見つかります。つまり「貸したい時にすぐ貸せる、売りたい時にすぐ売れる」底堅い市場です。更に英国ポンドは、米ドル同様利上げが予想されており、長期では堅調な推移が期待されています。