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海外不動産投資コンサルティング

MARKET UPDATE

Mitsui Fudosan Develops New Properties in San Francisco
三井不動産がサンフランシスコの賃貸住宅を開発

アメリカ

2017.11.13

2017年9月27日、三井不動産はプレスリリースを通じて、米西海岸の賃貸事業を拡大すると発表しました。同社は既にサンフランシスコ市で賃貸住宅プロジェクト「O&M」を推進しており、今年の8月に全棟の入居募集を開始しています。今回はまた新たに「(仮称)ウォルナットクリーク トランジットヴィレッジ」と「(仮称)22テキサス」の2つのプロジェクトへの参画を決定しました。

ウォルナットクリーク トランジットヴィレッジとは?

今回三井不動産が取り組むウォルナットクリーク市の賃貸住宅プロジェクトは、住宅・商業施設の豊富な開発実績を有するBlake Griggs Propertiesとの共同事業です。2018年に着工、2020年の竣工が予定されています。(全4棟・総戸数596)

高速鉄道(BART)の駅にも隣接している事から、竣工後は高い賃貸ニーズが期待されます。さらに、プールや入居者用ラウンジなど豊富なアメニティーなど充実した共用施設も計画されています。サンフランシスコ市内に勤務する若年単身、あるいは共働き世帯が入居者のメインターゲットという事です。

サンフランシスコのベイエリアに含まれるウォルナットクリーク市は、巨大ショッピングモール等がある良好な住宅地です。サンフランシスコの中心部へは車で約25分前後、高速鉄道(BART)を利用すると35分前後の距離に位置しているため、近年サンフランシスコ市内に通勤する人々から注目を集めています。サンフランシスコ市内の1ベットルームの平均家賃相場が2017年現在で3400ドル前後なのに対し、ウォルナットクリーク市の相場は2000ドル前後と割安感があります。

22テキサスとは?

サンフランシスコ市中心のプロジェクトは、オフィス・住宅等の多数の開発実績を有するAlign Real Estateとの共同事業で、2019年に竣工が予定されています。(全3棟・総戸数263)

計画地はサンフランシスコ市の商業の中心地であるユニオンスクエアパークから約2キロメートル南に位置します。シリコンバレー方面へ向かう高速道路へのアクセスもよく、利便性の高い立地です。

近隣のドッグパッチ地区はもともとウォーターフロントで、近年は古い湾岸倉庫や工場がヒップな共有空間にリノベーションされ、評判が高まってきています。美食家から評価されるレストランやカフェなどもあり、今後ますます開発が進むポテンシャルの高いエリアです。
入居者は、サンフランシスコ市内もしくはシリコンバレーで金融・テック系企業等に勤務する若年単身および共働き世帯や子育てを終えた夫婦など、幅広い層をターゲットにしているという事です。

現在、三井不動産はサンフランシスコ市に2物件、サンフランシスコ郊外に1物件、さらにシアトルの1物件を加え、米国西海岸において計4物件(計約1,300戸)の賃貸住宅事業を推進しています。いずれの物件も近隣に公共交通機関が整備され、高い交通利便性を備えた立地をチョイスしており、長期的に高い稼働率が見込まれます。

三井不動産は賃貸住宅事業のみならず、ニューヨーク・マンハッタンでのオフィスビル開発など、アメリカでのビジネスに積極的に参入しています。今後も複数都市で事業拡大を目指している三井不動産の米国での展開が注目されています。

記事提供:三宅美子(Yoshiko Miyake)