メルマガ会員登録はこちら

海外不動産投資コンサルティング

MARKET UPDATE

"Dubai Developer Plans New "World's Tallest' Tower"
ドバイで新たに、世界一高いタワー建設

アラブ首長国連邦

2016.04.19

2016年4月11日のWall Street Journalによると、ドバイで再び世界一高いタワーが建設されるとのことです。



アラブ首長国連邦(UAE)ドバイの大手不動産開発会社であるEmaar Propertiesは、4月10日、高さが世界一のタワーを建設する計画を発表しました。現在世界最高層のタワーといえば同国の「ブルジュ・ハリファ」(828メートル)ですが、ブルジュ・ハリファの建設もしたEmaar Propertiesのモハメド会長は、「新タワーの高さは、タワーをオープンする時に恐らく発表されるだろうが、ブルジュ・ハリファよりも一段高くなるだろう」と述べました。




ヤシの木の形をした人口島であるパームジュメイラや、世界最大の室内スキー場であるスキー・ドバイなど過去のプロジェクトの規模も世界中の人々を驚かせましたが、今回の発表も世界的な投資・観光のハブ(中心地)を目標にしているドバイの野心を浮き彫りにしていると言われています。



「ザ・タワー」と名付けられた新タワーは、ニューヨークの世界貿易センタービルの跡地に建設された鉄道駅も手掛けた建築家サンティアゴ・カラトラバ氏により設計され、ユリの花とミナレットに着想を得ています。2020年に予定されている国際博覧会(ドバイ万博)までに完成計画で、レジデンシャル用ではなく、展望台を設置し、ホテルを備える可能性があるとのことです。ビルの建設予定地は、昔からドバイの港湾として利用されてきたドバイ・クリーク(入り江)の隣で、野生動物保護区に近接しています。

ドバイでは2008年のリーマンショック後に「ドバイ不動産危機」が起こった後に市場が回復し、2013年には不動産取引規模が過去最高の4.6兆円程度に膨らみました。しかし2014年の後半から再び不動産市場が落ち込み、現在やや価格が上昇局面を迎えています。

ジェットコースターのような浮き沈みを繰り返しているドバイですが、実需とはかけ離れ、「世界の投資と観光のハブ」という目標の下、斬新な大規模プロジェクトに巨額の投資が続いています。

☆Today's English Word!

【観光のハブ】 Tourism hub
Tourism(観光事業)に hub(ハブ)を合わせ、「観光のハブ」という意味になります。
(例文)The announcement by Emaar Properties underlines Dubai’s ambition to establish itself as a global investment and tourism hub.
(訳)Emaar Propertiesによる発表は、ドバイが投資と観光のハブを目指している事を浮き彫りにしています。

written by Yoshiko Miyake