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MARKET UPDATE

"Chinese Buyers Keep Shopping in the U.S."
中国企業が米企業を「爆買い」

中国

2016.03.18

2016年3月15日のWall Street Journalによると、中国企業が米国企業の「爆買い」を続けているそうです。

またもスターウッド社を巡っての争いに

3月14日、不動産が「爆買い」の標的になり、中国の保険会社「安邦」率いる投資集団が、米ホテルチェーン大手のスターウッド社に128億ドルで買収の提案しました。この提案は、ほぼ買収の合意がなされていた米マリオット・インターナショナルの計画をひっくりかえすインパクトがあるようです。

(本件は昨年の11月に取り上げたテーマでもあります。詳しくは「スターウッド買収価格、5つ星ならず?」より)です。



2016年の買収金額は既に390億ドルに!

大手調査会社のディールロジックによると、中国企業による米国企業の買収は2016年1月~現時点で既に390億ドルに上っています。一連の買収には、中国企業が米国企業の株式を大量に取得した取引も含まれています。例えば、アリババ・グループ・ホールディングが今年2月にクーポン共同購入サイトの米グルーポンの株式5.6%を取得した件などは大きなニュースとなりました。



自国の景気減退で海外企業買いに拍車がかかる

ターゲットは米国だけではなく、世界各地で中国企業による対外M&A(合併・買収)活動は、最高記録に迫りつつあります。スイスの農薬大手であるシンジェンタ株を430億ドルで買収する巨大案件も控えています。

米国当局(CFIUS)は、中国企業による買収に反対していますが、大きな流れを止めることが難しいようです。こうした中国による世界各地への進出は、中国経済の成長が鈍化が大きな原因のひとつであると言われています。




日本企業も着実に「海外」を買っている

2016年2月25日の日本経済新聞によると、日本企業の内部留保(利益剰余金)は過去10年で150兆円増加しましたが、国内の設備投資はリーマン以前の水準には達しておらず、企業はむしろ海外企業のM&A、海外子会社の設立や現地企業との提携などに積極的であると報じました。

日本企業が海外に進出の目的は、以前は安価な労働力を求め国内製造拠点を海外に移転するケースが多かったのですが、近年は経済成長や人口増加で市場拡大が期待できる海外に活路を見出し、現地の需要を取り込むことが最大の目的になっているようです。

近年、日本企業の中でもグローバルキャッシュマネジメントシステムの概念が少しずつ定着しており、世界に広がるグループ企業内でのキャッシュ管理の効率化にも焦点があてられています。



自国の景気減退から海外を爆買いしている中国と、海外需要の取り込みを狙って海外投資を積み上げている日本、この2国の動きは今後も続いていきそうです。

☆Today's English Word!

【押し返す/反対する】 push back(句動)
push(プッシュ/押す)と、back(バック/戻る)という日本語でもおなじみの2語を組み合わせ、押し返すという意味になります。覚えていると便利な表現です。

(例文)U.S. regulators have pushed back on Chinese purchases
(訳)米国関係当局は、中国の一連の買収に反対している。

written by Yoshiko Miyake