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海外不動産投資コンサルティング

MARKET UPDATE

"Hong Kong office rents most expensive in the world"
今世界で一番オフィスの賃料が高いのは"Hong Kong"

香港

2016.03.11

日本のオフィス賃料はまだリーズナブル

2016年2月23日(金)の日本経済新聞で、外資系企業の8割が日本投資を拡大していく計画である(ジェトロ調査)と発表されました。オフィスの賃料が世界と比較して相対的にまだ低いと判断され、日本のビジネス環境への見方が改善しています。

昨年度、東京都心部の有力オフィスの賃料は4月末から10月末で約2.3%伸び、世界の主要14都市と比較しても大きく上昇しましたが、それでもまだ優位性があるようです。



世界の主要都市のオフィス賃料はリーマン後右肩あがり

世界の主要都市のオフィス賃料は2008年のリーマン・ショック後に大きく下がり、その後各国の景気刺激策を背景に上昇トレンドとなっています。日本は2011年の東日本大震災の影響で上昇トレンドから一時的にダウントレンドとなり、現在各国より遅れつつも賃料が上昇しはじめています。



世界で一番オフィス賃料が高いのは香港

一般的にオフィスの賃料は住宅の賃料と比べると景気の動向を受けやすく、ダイナミックに変動する事で知られています。2016年2月24日のBusiness Times Singaporeによると、現在世界で一番オフィスの賃料が高いのは香港、二番目にオフィス賃料が高いのはロンドン、三番目はベルリンという結果になりました。(JLL調べ)これらの国々では、オフィス需要が供給を大きく上回っていると言われています。



香港の中心部のオフィスの賃料は平均約2万5,000円/平米という結果になりました。ロンドンは約2万3,000円/平米、ベルリンは約2万円/平米でした。ちなみに東京都の丸の内エリアの平均賃料は約1万5,000円/平米(2015年調べ)です。アジアの中で香港とならびオフィスの賃料が高いことでしられるシンガポールは供給量が増えたことで、賃料は現在1万8,000円/平米で落ち着いています。

オフィス賃料が高騰したままの状況はその国のビジネス環境の優位性を脅かす可能性があり、香港、ロンドン、ベルリン等はより適正なオフィス賃料単価を設定すべく供給を増やしていくべきだと考えられています。

☆Today's English Word!

【競争力がある/優位性がある】 Competitive(形容詞)
海外の不動産リサーチ機関が発行するレポート等でもよく見られる単語です。

(例文)Overall Japan's office rents are competitive
(訳)日本のオフィス賃料は総じて優位性があります。

written by Yoshiko Miyake