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6月 15
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今週バングラディッシュの首都ダッカに視察に行きました。

ダッカは、世界有数の巨大都市と言われ、人口1460万人(世界第9位)でバングラディッシュの政治、経済、文化の中心です。

シンガポールから、4時間弱のフライトで、時差はシンガポールと2時間(日本とは3時間)で、夜の8時半のフライトで、現地時間の夜の10時半に着きました。

空港でリムジンサービスというカウンターで車をチャータしましたが、冷房が効かない液化ガスを燃料とするぼろ車でした。暑いので窓を空けるとひどい排気ガスと土埃で、目とのどをやられそうなので、暑さを我慢して窓を閉め、サウナ状態で車の中は蚊と格闘していました。(次回から、ホテルの送迎車を予約します。学習しました。)

空港を出て、ホテルに向かう途中、夜の11時過ぎだというのに、ひどい渋滞で、沿道には何をしているのかわからないが、とにかく人が溢れています。ホテルは、ウエスティンダッカに泊まりました。ダッカでは、国際級の5スターホテルは、ウエスティン、パンパシフィック、シェラトン、ラジソンくらいしかありませんが、立地的にはグルシャン(Gulshan)を中心に視察するつもりでしたので、渋滞がひどいため、足回りのよいウエスティンを選びました。1泊USD450と、普段マレーシアの安いレートに慣れているので、かなり高い印象ですが、ホテルで手配した視察のエアコンの効いたリムジン(といっても、日産ブルーバードですが)の運転手が英語が流暢で快適なドライブだったことや視察後のマッサージなどの付帯サービスをしっかり受けましたので、価値はありました。

朝起きたときのホテルの部屋から見たダッカ市街の風景です。このあたりは、グルシャンやバリダラという外国人が多く居住する高級住宅地です。遠くに、高層の建物が見えますが、その辺りがモティジールという政府関連やビジネスオフィスが集積するCBDです。



そもそもバングラディッシュとは南アジアにあるイスラム教主体ので、イギリス連邦に加盟しています。1947年に東パキスタンとして、イギリスから独立しましたが、1971年パキスタンからバングラディッシュとして独立しました。1990年に議院内閣制が成立しましたが、その後5年に1度の総選挙の度に政権が交代するという不安定な政治体制が課題と言われています。人口1億6600万人(世界第7位)であり、都市国家(シンガポール、バーレーンなど)を除くと世界でもっとも人口密度が高いことで知られています。人口増加率も2%と依然高い率を維持しており、膨大な人口と労働力を持っており経済の潜在能力は高いものの、国土が沼沢地の多い低地で毎年洪水などのなどの被害があり、一人当たりGDPは678ドルで、アジアの最貧国の一つに数えられています。ただし、ここ10年近く6%前後の経済成長率を維持しているように急速な経済発展を遂げています。日本企業もこの数年間で繊維・アパレル・縫製業を中心に進出しており、ユニクロが中国に次ぐ製造拠点を築いていることは有名です。

 

国外で労働に就労するバングラデッシュ人は40万人いると言われ、彼らからの送金は個人消費を支えています。また、国連平和維持軍に派遣軍人も世界で常に上位を占め、豊富な労働力を世界に供給するとともに外貨獲得原資となっています。

首都ダッカの一部の不動産はこの5年で10−15倍になったと言われています。しかし、まだまだ1億6000万人の人口をもつバングラディッシュには,居住の為の良質なマンションが圧倒的に不足しており、住宅需要に対し、供給が追いつかない状態が続くことは明らかです。

今後海外からの投資マネーも入ることはまちがいありません。インフラ整備の遅れ、建築技術の向上など課題も多いですが、現時点で外国人も100%外資法人を現地に設立することで投資が可能であり、かつ為替管理の規制もなく、比較的手軽に不動産投資の器として使えることは注目すべきでしょう。同じく、昨今話題のミャンマーはまだ法整備が遅れていますし、外国人は不動産を取得できません。外国法人でも短期のリース権しか取得できないのを考えると、法整備がされているバングラディッシュが、今は狙い目だという印象です。

つい先日の報道によると、インドの代表的なコングロマリットであるサハラグループが、ダッカ郊外で大規模に土地を取得して、おもに低中所得者を対象としたタウンシップ開発を行うことを大々的に発表し、バングラ政府もこれに大々的にサポートするようです。同社は、最近ニューヨークのプラザホテルの権益を中東の現オーナーから買い取ったり、海外での投資を加速していますが、バングラディッシュのクリケットチームのスポンサーとなることも発表しており、同国へのコミットを強めてています。今までは、国内の開発業者のマーケットでしたが、サハラグループの進出により、今後シンガポールなどの海外デベなども進出が加速することは必至でしょう。

今回の視察で感じたのは、とにかく人が一生懸命生きようとしていること。昨今、先進国で見られるような失業者や浮浪者はほとんど見かけません。有名なオールドダッカにも少しだけ足を踏み入れましたが、とにかく物を運んだり、ものを売ったり何かをしている人でひしめいている。中国で人間の数の多さには慣れている私ですが、さすがにオールドダッカでは人の多さに正直不快感を覚えました。でも、非常に人なつこく、どこでも声をかけられました。さすが、英国連邦ということもあり、英語は意外に通じることに驚きました。

夜に会計士と食事をしながら、キャピタルゲインなど不動産に関する税制をヒアリングしてメモを取っていたら、『奥村さん、細かなことを調べるのもよいが、今すぐ投資しないと、日々機会損失をするよ。僕は、6年前に買ったマンションは、今の相場は9倍だよ。今すぐかったら、3年以内に控えめにみても2−3倍になるよ』と会計士とは思えないアドバイスが印象的でした。

住みたくないけど投資したくなる国、バングラ不動産も注目して行きます。


ダッカ市内の様子


ダッカ市内のショッピングセンター


ダッカ大学のキャンパス風景


バリダラ地区(大使館街)の最高級マンション


バリダラ地区の唯一のサービスアパート


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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