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7月 08
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7月6日付けのファイナンシャルタイムズによると、ロンドンの高級住宅賃料は昨年比平均10%上昇しており、2007年のリーマンショック前のピークを超えているとの事です。

現在の賃貸向け住宅価格水準は、2007年のピーク時の価格を4%程上回る水準だが、一向に下落する傾向は見られないとイギリス現地の不動産コンサルティン会社Savillsがコメントしています。

高騰したロケーションとしては、St.John’s Woods やRegency Parkなどのロンドン西部高級地区で、この第2Qだけで5%近く上昇し、2007年のピーク時比で20%以上も上昇しています。一方、市中心東部地区のキャナリーワーフなどの物件も1年間で11.6%も上昇し、第2Qも2%の上昇率です。キャナリーワーフは、金融セクター需要に支えられていますのでリーマンショック時は最も下落したため、まだピーク時と比べ7.5%の上昇で留まっているとの報道です。

ロンドン不動産については、リーマンショック直後、価格が20%下落し、その後ポンド安による海外からの資金流入により回復基調であり、まさに狙い目であることは、ブログやセミナーでも、お伝えして来たところです。一方、賃貸に関しても、金融セクターの回復により、海外からの駐在員の賃貸需要に支えられ、高級不動産における賃料もここ1−2年急速に上昇しています。恒常的に賃貸住宅の供給が不足しているロンドンでは、住宅の高騰やローンの認可が厳しくなったことから、保有を諦めた地元サラリーマンの賃貸需要も吸収できず、今度も賃貸料は強含む見込みです。1件の賃貸募集をすれば、すぐに4件のテナント候補が現れ、賃貸住宅の稼働率がほぼ100%に近いロンドンでは、住宅を探すのは一苦労だと言われています。住宅を見て気に入ったら、その日の内に手付けをいれないと、まずなくなるというケースが散見されます。

ロンドンオリンピックを来年に控え、ホテルや短期貸しアパートなども来年は逼迫することが予想されますが、長期でみてもロンドンの賃貸向け住宅に投資するのは今がベストタイミングだと思います。

私は、セミナーなどで海外不動産投資でもアジアなどの新興国市場ではせいぜい5年程度のスパンで投資することをお薦めしています。新興国市場などの成長国ではインフラ整備により町並みが大きく変わり、ロケーションの優位性も5年程度の期間で変わることもあります。また、そもそも建物の品質が劣り、新築物件が出て来ると競争力を失うリスクもあるのです。もともと不動産は流動性が低く、かつ新興国は賃貸市場が未成熟であり、外国人頼みの市場である為、あまり長期での運用を前提とすると目論みが狂うリスクが高いのです。したがってどうしても短期的なキャピタルゲインが狙える流動性の高い物件を狙う手法になります。

一方、ロンドンやニューヨーク、シンガポールなどの物件は金融マーケットの影響は受けるとはいえ、開発余地が限られていることと厚い賃貸市場がベースにある為、比較的長期的な保有にも耐えられます。

どちらの投資スタイルが自分に合っているかという観点もありますが、可能であれば、海外不動産投資も新興国、成熟国、通貨の分散を図るポートフォリを組むのがベストだと思います。

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