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3月 31
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東日本巨大震災にともなう福島原発事故の風評被害は、日本でも話題になっていますが、ここ中国でも起きています。

先週あたりから中国でのマスコミの震災後の日本の経済や原発の問題を連日のように取り上げていますが、その取り上げ方がかなり手厳しい状態です。

経済参考報は、「危機を有効に抑え込むことができなければ、日本経済は『孤島』になる可能性がある」  また共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、震災や原発事故のマイナスの影響で、「(経済だけでなく) 総合国力で、中国が日本をしのぐ動きを加速させる」と分析する学者の見解を紹介しています。

また、テレビニュースでも放射能汚染の可能性をかなり取り上げ、日本へのリスクをかなり煽っており、中国人観光客に渡航を控えるよう呼びかけたり、日本の観光業は、しばらく壊滅だろうというコメントなどを繰り返しています。

また、第一財経日報によると、東日本大震災を受け、中国では日本企業の市場シ ェアを奪取したり、企業を買収したりする好機が到来するとの見方が強まっている。  非常に多くの日本企業が大きな打撃を受け、困難に直面していると指摘。 被災地の東北地方は、情報技術(IT)や自動車の部品メーカーが集中しており、中韓企業にとって、こうした 企業を買収する好機だとの見方を示しています。

確かに、日本でも連日のように原発や、被災地の現状や今後の復興の難しさなどが、事実は事実として報道されているのですが、現地にいる我々から見て、中国での報道は、中国人民にかなり意図的に、インパクトを与えているように感じます。

弊社の中国人幹部のお嬢さんが早稲田大学の4年生(留学中)で、今春休みで上海に戻っているのですが、日本での就職活動を行っていましたが、やはりこのご時世ですので、就職は諦め、引き続き大学院に進学することにしたそうです。ところが、これを聞いた彼女の親戚達が彼女の両親に対して、「命と日本での進学はどちらを優先するの?あなたがたは娘の命が大事でないの?」などと非難しているようです。

この弊社中国人幹部は、「中国の日本の震災関連の最近の報道はやり過ぎ、不必要に日本の危機を煽っている。自分の国の地震(雲南省で発生。東日本震災の2日後)の報道は何もしていないで、他人の国の風説をまき散らしている』と漏らしています。

弊社は、日本不動産を中国富裕層に仲介するというビジネスを展開していますが、まさに風評被害です。しばらくこのビジネスには相当な逆風でしょう。

たしかに、中国政府は人民の不満や意識を外に向けるときの常套手段として使う手で、かつても反日運動などもその一環でした。

ジャスミン革命の中国での波及を恐れた中国政府の意図的なメディア(風説の流布)戦略と見るのは、うがった見方でしょうか?

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