本日の各社の報道によると、オーストラリア、シンガポールに上場するUnited Overseas Australia(通称UOA)が、ミャンマーのヤンゴン市の東部にあるDagon地区にて、2.414エーカー(約5000㎡)の土地を保有する地元資本の開発会社Wa Minn Properties Groupのプロジェクト会社の80%の株式をUSD24Mil で取得し、約USD80Milの総プロジェクト費用をかけて、商業と住宅の複合開発を行なうと発表しました。UOA は名前の中に、Australiaが入っており、実際オーストラリアでも上場していることからオーストラリアのデベロッパーと表現している報道がありますが、実際UOAのほとんどの開発はマレーシアのクアラルンプールで、South Bangsarを開発した実質的にはマレーシアの大手デベロッパーです。
民主化にむけて、急激に舵を切り始め、欧米の経済制裁が解除し始めはじめたことや外国投資法が、一昨年、昨年と改正されたことから、いよいよ外資が本格的にミャンマー市場に入り始めたと言っていいでしょう。
また、昨日はシンガポールに上場している唯一のミャンマー系企業Yoma Strattegic Holdingもシンガポールで、同社代表でミャンマーのTycoonと呼ばれるSerge Pun 氏が記者会見を行ない、今後ヤンゴンで5つのプロジェクトでUSD80Milを投じると発表しました。
主な投資は、International School やロジスティック、酪農プラントなどです。
この中で注目されるのは、イギリスの名門Dulwich Collegeが同社のStar City Project内に開校をさせるというもので、欧米系のインターナショナルスクールが計画されていることです。いよいよ欧米系の企業が進出するための必須条件となる子弟の学校を誘致することです。
当社も現在、圧倒的に不足している駐在員向け住宅を提供するため、ヤンゴン市内に駐在員向けサービスアパートの開発を計画し、まさに用地選定を行なっていますが、本格的なインターナショナルスクールが出来ることは、おもに単身向けを想定したものから、家族帯同向けのサービスアパートも今後ニーズが高まることとなるでしょう。
また、同社は冷凍倉庫施設を日本の国分と提携して、投資を開始することも発表しています。
注目のメコン新興国のなかでも最後のフロンティアと言われるミャンマーで、いままで中国、タイに限られていましたが、その他の外資の進出が始まっています。
我々日本企業もNATO(No Action Thinking Only)と言われて久しいですが、そろそろ、視察&スタディから脱却して具体的な投資段階に入る時が来ています。
今年に入り、当社の現地法人(日系企業向けの賃貸仲介をおこなっているステイジアキャピタルミャンマー)も日系現地企業の増員や新規進出企業の駐在員向けの住宅斡旋がいよいよ増えてきました。
日本企業の進出がミャンマーの経済発展と日本の成長戦略に大いに貢献して欲しいと願っています。