6月 02
先日ご紹介したブルックリンと並び、再開発が進み住宅環境の改善と地価の上昇が続いているクイーンズのエリアに位置する、ラガーリア空港近くの巨大新築コンドミニアムの視察してきましたので、ご紹介いたします。以下は、今回出張で同行した弊社日本法人代表の田辺氏のコメントです。クイーンズというエリアですが、マンハッタンからイーストリバーを挟んだ東に位置する、ブルックリンと並ぶ郊外住宅地として人気のエリアとなっています。というのも、マンハッタンほど地価が高騰しておらず、最近治安や環境が改善されてきたことで、マンハッタンの住宅費用負担が思いかたがたの受け皿となっており、利便性と価格のバランスの取れたエリアといえます。人気のエリアと書きましたが、実際に我々が今回視察したエリアは、車で移動したのですが、降りたエリアは中国語ばかりが目に入る、まるでアジアの中華街にいるような雰囲気で、とても万人受けするエリアとは思えなかったのが第一印象でした。(あくまでクイーンズというより、今回視察したエリアの話しです。)洗練されたマンハッタンのビル群とは印象が全く異なり、正直なところアジアの新興国にある中華街近くの再開発エリアと同じ雰囲気です。以前は日本人も多く住んでいたエリアのようですが、現在は日本人は他エリアに移住していったのと入れ違いに、中華系と韓国系の方が多く住むエリアとなっており、街の雰囲気もそれ一色に染まっているのですが、彼らには非常に便利で居心地の良い場所として人気のエリアのようです。今回視察した物件が所在するのは、7番(パープル)ラインの終点であるFlushing Main駅から徒歩3分ほどの立地に開発されたSkyview Parcというコンドミニアムで、第一期から三期に分けて開発を予定している大型プロジェクトのうち、現在は一期の開発エリアの中で3つに分かれた区画の一つが竣工済み、2つ目の区画が新築分譲中というタイミングでの視察となりました。マンハッタン中心部からは、Subwayで30分ちょっと、Door to doorで1時間かからないロケーションです。一期あたりの供給戸数は、約400戸という巨大プロジェクトであり、ユニットプランは1ベッド、2ベッドが中心で、2ベッドタイプは80万ドル前後で、坪単価250万円程度という価格感になっています。販売センターの担当者にヒアリングしたところ、購入者のほとんどは、中華系又は韓国系の方が実需で購入するとのことで、売れ行きも、竣工後の入居状況も至って順調とのことで、サブプライム問題の後の価格調整により、実需のバランスが取れた、実需を伴った価格構成に安心感を持てました。なお、賃貸需要も旺盛とのことで、どの程度の賃料が取れるかヒアリングしたところ、3,000ドル程度の賃料帯が中心で、先の2ベッドルームではGross yield 4.5%程度となり、新築物件とはいえ、米国では新築と中古の価格差があまりないこともあり、マンハッタンよりは1%程度高め、ブルックリンと同程度という印象で違和感ありません。新築物件ということで、減価償却などの節税効果は低いですが、当初10年間はPropety taxの負担が優遇されることでキャッシュフローは悪くないことと、エリア的に将来のキャピタルゲインも望めるクイーンズの再開発エリアとしては、人気が出るのもわかる物件だと思えます。屋上にある共用エリアや一部の部屋からは、遠くにマンハッタンの超高層ビルを望め、ラガーディア空港とメッツ野球場は目下に望め、開放感のある眺望は、窮屈な眺望のマンハッタンエリアに比べると、旦那さんは1時間弱の通勤時間が必要ですが、ファミリーの生活環境としては優れていると感じます。実需に支えられた利便性の高い郊外の住宅地クイーンズ、今後も底堅い価格形成が続くと感じさせる、活気のある街並と、セールスセンターでの強気な販売姿勢が印象的な物件でした。